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2025.01.08 カメラの基礎知識【初心者でも分かるカメラの基礎知識7】焦点距離 焦点距離とは、レンズからイメージセンサーまでの距離をいいます。 数字が大きくなればなるほどより遠くの被写体を大きく写すことができます。 同じ場所から焦点距離を変えて東京駅を撮影しました。 24mmSONY ILCE-7M4 (24mm, f/4, 1/160 sec, ISO100) 50mmSONY ILCE-7M4 (50mm, f/4, 1/160 sec, ISO100) 100mmSONY ILCE-7M4 (105mm, f/4, 1/160 sec, ISO100) 157mm(APS-C機105mmで撮影)SONY ILCE-6400 (105mm, f/4, 1/160 sec, ISO100) 各レンズは焦点距離別に大きく3つに分類されます。 標準レンズ 30mm〜70mm程度の焦点距離のレンズが「標準レンズ」にあたります。 およそ50mmが人間の視野に最も近いといわれており、その近辺をカバーできる扱いやすいレンズです。 SONY ILCE-6400 (30mm, f/2.2, 1/160 sec, ISO2500) SONY ILCE-6400 (30mm, f/2, 1/50 sec, ISO2000) これらの写真は、30mm(フルサイズ換算45mm)で撮影しました。 人間の視野に近く、テーブルの上のカップなど、小さいものをクローズアップすることも、少し引いて広角レンズのような使い方をすることもできる、日常使いしやすい焦点距離です。 広角レンズ 30mm以下のレンズで、肉眼よりも広い視野で撮ることができます。その中でも特に画角の広い20mm以下のレンズを「超広角レンズ」と呼びます。 風景撮影に用いられたり、大きな建築物でも写真に収めることができます。 SONY ILCE-7CM2 (14mm, f/8, 1/125 sec, ISO100) 都庁のすぐ前から撮影。標準レンズでは建物全体を収めるのは難しいですが、超広角レンズなら上下きっちりと収まり、大きさとインパクトを感じる一枚に仕上がります。 SONY ILCE-7CM2 (14mm, f/5.6, 1/125 sec, ISO1000) SONY ILCE-6400 (18mm, f/20, 1/125 sec, ISO200) しかし、広角レンズは周辺が外に向かって歪むので、画面端に人の顔などを入れないように注意しましょう。 望遠レンズ おおよそ70〜135mmのレンズを「中望遠」、それ以上のレンズを「望遠レンズ」といいます。望遠レンズは、かなり遠くにある被写体でもぐっと引き寄せて大きく映すことができます。 イベントや動物撮影など、被写体との距離を詰められないシチュエーションでもよく使用されます。 SONY ILCE-6400 (105mm, f/4, 1/125 sec, ISO200) SONY ILCE-7CR (400mm, f/8, 1/500 sec, ISO160) というように、各レンズで適したシーンが異なりますが、最初の1本にはやはり扱いやすい標準レンズがおすすめです。 そこから景色を撮るのか、人物を撮るのか…各スタイルに合わせてレンズを買い足して行くのがいいでしょう。 マップレンタルでは各社様々なレンズを取り揃えているのでお試しに最適です。 カタログスペックだけでは分からない使用感も購入前に確かめることができます。 ぜひご利用下さい。
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2025.01.08 カメラの基礎知識【初心者でも分かるカメラの基礎知識6】被写界深度 被写界深度とは、ピントが合って見える範囲のことを言います。 奥までピントが合っている状態のことを被写界深度が「深い」、前後背景が大きくぼけている状態のことを被写界深度が「浅い」といいます。 ○ 被写界深度が深い写真 SONY ILCE-6400 (30mm, f/16, 1/160 sec, ISO6400) 後ろにある花もピントが合い、はっきり見えている写真。 ○ 被写界深度が浅い写真 SONY ILCE-6400 (30mm, f/1.4, 1/160 sec, ISO100) 絞りを開けているため、ピントが合う範囲が非常に狭くなっています。 ○ 被写界深度が浅い写真を撮るには 一眼カメラらしい、被写界深度が浅い、背景がぼけた写真を撮るには以下の3点がポイントになります。各シチュエーションで撮り比べたので、比較してみましょう。 F値を下げる 絞りを開放すると被写界深度が深くなります。 ・F1.4で撮影 SONY ILCE-7CM2 (85mm, f/1.8, 1/4000 sec, ISO400) ・F14で撮影 SONY ILCE-7CM2 (85mm, f/14, 1/4000 sec, ISO12800) F14まで絞ると、背後の滝がはっきり見えるようになってきます。 被写界深度が浅い(背景がぼけた時)方が、主役である花が浮き立って見えます。 望遠で撮る 同じ絞りでも、望遠で撮った方が背景のぼけは大きくなり、歪みも少なくなります。 F1.8で同じサイズになるように被写体との距離を調整し、撮り比べました。 被写体から離れて、焦点距離85mmで撮影 SONY ILCE-7CM2 (85mm, f/1.4, 1/4000 sec, ISO320) 少し近づき、焦点距離55mmで撮影 SONY ILCE-7CM2 (55mm, f/1.8, 1/4000 sec, ISO400) かなり近づき、焦点距離14mmで撮影 SONY ILCE-7CM2 (14mm, f/1.8, 1/4000 sec, ISO200) 広角14mm〜中望遠85mmで比較すると、ぼけ方も変わりますが背景の見え方も変わります。 14mmで撮影すると周囲の背景もかなり入ってきますが、85mmでは背後にある滝がぐっと迫っているように見えます。 これを「圧縮効果」といいます。 被写体・背景との距離を調整する カメラ⇔被写体との距離、被写体⇔背景との距離でもぼけの大きさは変わります。 同じ焦点距離・絞り(85mm、F1.8)で比較してみましょう。 カメラ⇔被写体との距離 まず少し離れて、被写体である花壇をやや小さめに、背景を広めに写した写真がこちらです。 SONY ILCE-7CM2 (85mm, f/1.8, 1/4000 sec, ISO400) 続いて、被写体に近づき、ブーケのようなアレンジメントがメインになるように大きく写しました。 SONY ILCE-7CM2 (85mm, f/1.8, 1/4000 sec, ISO400) このように、被写体との距離を詰めた方が、ぼけは大きくなります。 被写体⇔背景との距離 今度は、カメラとの距離は変えず、被写体と背景を離していきます。 背景となる草木のすぐ前にモデルを立てて写真を撮りました。 SONY ILCE-7CM2 (85mm, f/1.8, 1/4000 sec, ISO100) 多少ぼけてはいるものの、輪郭がまだ保たれています。 そのままカメラと被写体との距離は変えず、背景から離れていきます。 SONY ILCE-7CM2 (85mm, f/1.8, 1/4000 sec, ISO100) 5mほど離れれば、輪郭がなくなるほどぼけた写真になります。上2枚は同じものを背景にして撮影していますが、距離を変えることでぼけ感をコントロールすることができます。 SONY ILCE-7CM2 (85mm, f/1.8, 1/800 sec, ISO100) 背景を大きくぼかすには、壁などを背にして撮るよりも、広くて奥行きのある場所がおすすめです。人物ポートレートは何を背景にして撮るかで印象ががらりと変わるので、色んな場所で撮ってみましょう。 まとめると、 カメラ⇔被写体の距離:近くする 被写体⇔背景との距離:遠くする ことで、背景のぼけは大きくなります。 また、APS-C機よりもフルサイズ機の方がセンサーサイズが大きいので、ぼけやすい傾向があります。 こだわる人はフルサイズ機を選ぶといいでしょう。 ・被写界深度が深い写真を撮るには 風景や建築物などを、見せたいものが写真全体に渡る場合、被写界深度の浅いぼけは適しません。今まで説明してきたこととは逆に、広角でF値を絞って撮影すれば、隅々までピントの合ったキリッとした写真を撮ることができます。 F8で撮影 F4で撮影 被写界深度についてまとめました。 ちなみに… この記事の人物ポートレートではSONY FE 85mm F1.4 GMを使用しました。 中望遠レンズでとてもよくぼけて、写真が上手くなったように錯覚してしまうぐらい綺麗な写りでした。 マップレンタルでレンタルできますので、気になった方は試してみてください。
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2025.01.05 カメラの基礎知識【初心者でも分かるカメラの基礎知識5】ホワイトバランス 「いいカメラで写真を撮ったのに、なんか黄色っぽい…」「色が変…」そんな風に思ったことはありませんか? そうした問題を解決するのが、写真の「色」をコントロールする「ホワイトバランス」です。 明かりがある場所で写真を撮る時は、必ず光の色の影響を受けるので、その影響を補正する必要があります。 色温度とは 光の色は「色温度」といい、K(ケルビン)という数値で表されます。 数字が低いほど黄色く、上がれば上がるほど青みを帯びてきます。 私達の周りにある光源と色温度についてまとめました。 ひとくちに光といっても、その色はさまざま。 人間の目はこうした明かりの色の違いに順応するので、こうした色の違いを実感することは少ないのですが、 カメラは光の影響をそのまま写してしまうため、自分の見た印象とは違う写真になってしまうことがあります。 特にホワイトバランスオート(AWB)で撮影している場合、要注意です。 SONY ILCE-7M4 (24mm, f/4, 1/250 sec, ISO320) うどん屋さんで撮影。 電球の影響で黄色みがかってしまっています。ここに青みを足して補正すると… SONY ILCE-7M4 (24mm, f/4, 1/250 sec, ISO320) 適正な色になり、食べ物の正しい色が分かるようになりました。 ホワイトバランス設定方法 一眼ミラーレスカメラには、光源に応じたプリセットが用意されています。 このプリセットを利用して、見た目に近いイメージで撮影してみましょう。 太陽が出ている日中、花を撮影しました。 プリセットを変更すると、色がどんな風に変わっていくのか。 どんなプリセットが適切なのか見てみましょう。 プリセット「電球」で撮影(色温度約3000K) SONY ILCE-6400 (105mm, f/4, 1/320 sec, ISO125) プリセット「太陽光」で撮影(色温度約5000K) SONY ILCE-6400 (105mm, f/4, 1/320 sec, ISO125) 「晴天日陰」で撮影(色温度7500K) SONY ILCE-6400 (105mm, f/4, 1/320 sec, ISO125) このように、ケルビンが上がると黄色みが上がります。 このシチュエーションの場合は「太陽光」プリセットで撮影するのがいいでしょう。 プリセットの他にも、色温度をケルビンで設定し、ホワイトバランスを調整することができます。 見たままと同じ色でなくても、色温度を操ることで、写真に演出を加えることができます。 夕方、駅ホームを撮影しました。 ホワイトバランスを下げて、青みを足した写真がこちら。 (色温度4500K) 空が青く、冷たい朝のような雰囲気になりました。 SONY ILCE-7M4 (35mm, f/4, 1/1600 sec, ISO100) 逆に、ホワイトバランスを上げて黄色みを足すと… (色温度9000K) SONY ILCE-7M4 (35mm, f/4, 1/1600 sec, ISO100) 夕焼けのような雰囲気の写真になります。 このように同じシチュエーションでも、色温度の設定を変えることで違った雰囲気を演出することができます。 ホワイトバランスは、露出に関わる絞り・シャッタースピードと同じくらい重要な設定です。 色は写真を作り込んでいく上で欠かせない要素です。 ホワイトバランスを理解して思いのままに色を操りましょう。
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2025.01.04 カメラの基礎知識【初心者でも分かるカメラの基礎知識4】APS-Cとフルサイズの違い カメラとひとくちに言っても様々な機種がありますが、大きくわけて2つの分類があります。 それが、「APS-C」「フルサイズ」です。自分に合ったカメラを選ぶために、この2つの違いをなんとなくでいいので理解しておきましょう。 センサーサイズ APS-Cとフルサイズでは、イメージセンサーのサイズが異なります。 イメージセンサーとは、レンズに入った光を電気信号に変換する、人間でいうところの網膜です。 この他にも、APS-Cより少し小さいマイクロフォーサーズ、 フルサイズの2倍大きい中判サイズというものもありますが、ここでは割愛します。 センサーサイズの小さいAPS-C機の方が、ボディ、レンズともに軽く、10万円程度で購入できます。 一方、フルサイズ機は重く、高価です。安くても20万円から、ハイエンドモデルだと100万円に届くものも。 ですが、報道、スポーツなど、様々な環境でも対応できる機能を備えているのもフルサイズです。 なので、これからカメラを始める初心者や、サクッと持ち出せる軽いカメラが欲しい人はAPS-C、仕事でガッツリ使うプロのカメラマンはフルサイズを選ぶ傾向があります。 では、センサーサイズが違うと何が変わるのか?解説していきます。 画角 まず大きな違いは、「画角」です。同じ焦点距離で撮影しても画角が異なります。 フルサイズ機のα7Ⅳ、APS-Cのα6400で比較してみました。 フルサイズ 24mm SONY ILCE-7M4 (24mm, f/4, 1/160 sec, ISO100) APS-C 24mm SONY ILCE-6400 (24mm, f/4, 1/160 sec, ISO100) このように、APS-Cはセンサーサイズが小さいので画角が1.5倍(Canonの場合は1.6倍)狭くなります。 なので、広く景色を撮影したい時はフルサイズ、遠くのものを撮影したい時はAPS-C機の方が向いている、といえます。 SONY ILCE-7M4 (24mm, f/4, 1/160 sec, ISO100) ※画像はイメージです 画質 昼間、画角や色がほぼ同じになるように新宿駅を撮影してみました。 SONY ILCE-7M4 (105mm, f/4, 1/500 sec, ISO100) SONY ILCE-6400 (59mm, f/4, 1/500 sec, ISO100) 並べてみても大きな差はないように見えますが、拡大してみると… フルサイズ機の方が看板の細かいエッジ、質感まで描写できているのが分かります。 APS-C機の方が少しぼやけている印象です。 暗所性能 センサーサイズが大きい方がより光を多く捉えることができるため、暗所ではフルサイズの方が有利、といわれています。 ISO感度を上げて夜の東京駅を撮影しました。 SONY ILCE-7M4 (30mm, f/4, 1/100 sec, ISO12800) SONY ILCE-6400 (18mm, f/4, 1/100 sec, ISO12800) 色の設定、ISO感度の設定などを揃えて撮影しました。 APSCの方が彩度が落ち、色がくすんでいます。 フルサイズの方にもノイズは乗っていますが、レンガの赤みや鮮やかさなどほぼ見たままの色を再現できています。暗所での色表現はフルサイズ機の方が優れています。 ボケ感 また、フルサイズの方がぼけやすい、とも言われています。 同じ画角になるように焦点距離を調整し、イルミネーションを背景に花を撮影しました。 色に関する設定も全く同じです。 SONY ILCE-6400 (70mm, f/4, 1/100 sec, ISO3200) SONY ILCE-7M4 (105mm, f/4, 1/100 sec, ISO3200) フルサイズの方がぼけも大きく、綺麗です。 APSCももちろん綺麗なのですが、ぼけの境界線が黄色くなってしまっています。 それぞれの長所をまとめました! APS-Cの良いところ:安価・軽量・遠くの被写体が撮りやすい フルサイズの良いところ:高画質・暗所に強い・ぼけやすい それぞれ特徴があるので、予算や撮る目的と相談しながらカメラを選んでみて下さい! マップレンタルならAPS-C・フルサイズともに多数のラインナップを揃えています。 カメラ購入前のお試しにぴったり!ぜひ一度お試し下さい。
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2025.01.04 カメラの基礎知識【初心者でも分かるカメラの基礎知識3】シャッタースピードとは? シャッタースピードとは、シャッターが開いている時間のことで、写真の「ブレ」「露出」をコントロールする数値でもあります。 1、1/10、1/20…という数値で表記されていて、1/200の場合200分の1秒の間、ほんのわずかな時間だけシャッターが開いている、ということを表します。 原則、スポーツなど動きの速いものはシャッタースピードを早くして撮ります。 走行中の電車を撮影しました。 まずはやや遅め1/60秒。 電車のスピードそのままに、ややブラーがかったような写真になります。 では、シャッタースピードを速くしてみましょう。 1/4000秒 こちらも走行中の電車。 走るスピード自体は変わっていませんが、シャッタースピードを最大まで速くし、切り取る時間を短くすることで電車が止まっているように見えます。 ちなみに1/10秒まで遅くすると… 1/60よりスピード感のある写真が撮影できました。 シャッタースピードを理解することで、表現の幅はより広がっていきます。 シャッタースピードはF値と同様、写真の明るさ(露出)にも影響します。 シャッターが開いている時間が長い(遅い)と、露出は明るくなり、短い(早い)と露出は暗くなります。 シャッタースピードと手ブレ シャッタースピードが遅いと、手のわずかな動きが写真に反映されてしまい、手ブレが発生する原因になります。 一般的に手ブレの発生を抑えることのできる目安のシャッタースピードとして、1/(焦点距離)秒と言われています。 焦点距離60mmなら1/60、200mmなら1/200程度。 手ブレを防ぎたいのであれば、被写体にズームすればするほどシャッタースピードは早くしておいた方が望ましいです。 シャッタースピード3.2秒で撮影。全体的にブレブレです。 シャッタースピードを遅くするとき 基本的には1/(焦点距離)秒をキープしておくべきですが、あえてシャッタースピードを遅くする場合もあります。 ・暗い場所でも明るく撮りたい時 イルミネーションや夜景を撮りたくても、光量が足りず暗く感じる時があります。 ISO感度を上げることでも明るくなりますが、上げすぎるとノイズの原因になってしまいます。 そんな時にはシャッタースピードを遅くして、光を取り込む量を増やすことで、ISO感度を上げずに明るく撮ることができます。 ただし、シャッターが開いている時間が長くなりブレが発生しやすくなるので、三脚が必須です。 ・水や光などの動く軌道を写真に収めたい時 シャッターを長く開け、動く軌跡を写真に収める表現方法もあります。 例を見てみましょう。 シャッタースピード1/100秒で撮影した写真です。 原宿のビル屋上から、イルミネーションと道路を走る車を撮影しました。 SONY ILCE-6400 (41mm, f/4, 1/100 sec, ISO12800) 同じシチュエーションを、三脚を使用しシャッタースピードを遅くして撮影すると… SONY ILCE-6400 (41mm, f/10, 5 sec, ISO100) 長くシャッターを開けておくことで、道路を走る車の光の軌跡を写真に収めることができました。 ISO感度100でもかなり明るかったので、絞りをF10まで絞って調整しました。 シャッタースピードを遅くして星や水など流動的に動くものの軌道を撮影することを 「スローシャッター」もしくは「長時間露光」といいます。 先述の通り、シャッタースピードを遅くすると、その分明るくなります。 夜間は光量が少ないため、1/100秒、F4ではISO感度を12800まで上げる必要があり、かなり画質は損なわれてしまいます。 ですが、スローシャッターで撮影することでISO感度を上げずに撮影でき、画質の劣化を抑えられます。 暗所に弱いといわれるAPS-C機での撮影ですが、スローシャッターで撮影した右の写真はイルミネーションの色も鮮やかに残っています。 シャッタースピードについてまとめました。 これらの基本を抑えつつ、被写体や目的に応じて調整してみて下さい。
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2025.01.04 カメラの基礎知識【初心者でも分かるカメラの基礎知識2】ISO感度とは? ISO感度とは、イメージセンサーに入ってきた光をカメラ内でどのくらい増幅させるかを示す値です。 数字が大きいほど、光を多く捉えることができ、写真の露出は明るくなります。 ISO感度を上げることで暗い場所でも撮影することができますが、上げることでノイズ・ざらつきが発生します。 個人的には、シャッタースピード、F値を決めた後、明るさが足りなければISO感度を上げ、逆に明るすぎる時はISO感度を下げています。 一見便利に見える機能ですが、ISO感度の上げすぎが画質にどう影響を及ぼすのでしょうか? 夜間の東京駅を撮影しました。 SONY ILCE-7M4 (30mm, f/4, 1/100 sec, ISO12800)一部を拡大すると… 暗所に強いとされているフルサイズ機でも、こんな風にノイズが乗ってしまいます。 スマートフォン等の画面で見る分には気にならないかもしれませんが、印刷したり拡大する場合このざらつきが目立ってきてしまいます。 シャッタースピードを遅くするとISO感度を上げずに明るくすることができるのですが、三脚がなく手持ちで撮影した場合ブレの原因になります。 なので、ノイズをどこまで許容できるかバランスを見ながら調整していく必要があります。
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2025.01.04 カメラの基礎知識【初心者でもわかるカメラの基礎知識1】F値(絞り)とは? 絞りとは、レンズを通る光の量を調整する機構のことで、F値を変えることで写真のぼけ量をコントロールすることができます。レンズの中にはこのような「絞り羽根」とよばれる機構があり、この絞り羽根を開けたり絞ったりすることで、取り込む光の量を調整することができます。 F値を下げると一眼らしい背景を大きくぼかした写真になり、逆にF値を上げると全体にしっかりピントの合った写真を撮ることができます。 (ちなみに、F値を下げることを「絞りを開ける」といい、逆に上げることを「絞る」と表現します) 同じ被写体を、F値を変えて撮影してみました。 (撮影後、明るさを合わせるために露光量を調整しています) このように、F値の数字が大きくなるごとにぼけ量が減り、後ろにある花もくっきり写るようになっていきます。 一般的に、ポートレート等、際立たせたい被写体がある場合はF値を下げてぼけ量を増やし、風景写真、集合写真など全体にピントを合わせたい場合はF値を上げて撮影することが多いです。 SONY ILCE-6400 (18mm, f/4, 1/125 sec, ISO400) F値と露出、レンズの関係 F値を変えると、露出(写真の明るさ)が変わります。 F値の数字が小さい(開ける)ほど多くの光を取り込み、露出は明るくなります。 逆に数字を大きくする(絞る)と取り込む光の量は少なくなり、暗くなります。 レンズごとにF値の下限は決まっていて、F値が1~2.8程度で撮影できるレンズを「明るいレンズ」、4以上のレンズを「暗いレンズ」と言うことが多いです。 例えばこのシグマの単焦点レンズを見てみましょう。 「SIGMA 30mm F1.4 DC DN」 このレンズは最小F1.4まで下げることができる、という表記です。 単焦点レンズは明るいものが多いので、ぼけの多い写真を撮りたい時におすすめです。 では、ズームレンズのF値を見てみましょう。 「SONY FE28-70mm F3.5-5.6 OSS」 このズームレンズは、ズームするとF値が変わってしまう、いわゆる絞り可変レンズです。 広角側28mmの時は最小F値3.5ですが、望遠側70mmにすると最小F値5.6。 ズームするごとにどんどん暗くなっていくため、設定に注意が必要です。 「SONY FE 24-105mm F4 G OSS」 こちらはズームしても絞りが変わらない、いわゆるF値通しレンズです。 広角でも望遠でもF4のまま変わることがないので、露出設定をシンプルに考えることができます。 暗いレンズでも背景をぼかすには? 明るいレンズでないと背景がぼけないかというと、そうではありません。 F4程度のレンズでもポイントを押さえることで大きくぼかして撮ることができます。 ぼけを大きくするには 被写体は近くに背景を遠くに望遠(ズームさせる) この3点を意識することで、暗いレンズでも背景をぼかすことができます。 この写真で使用しているのはAPS-C機のα6400、F4のズームレンズですが、できるだけ離れて望遠にして、被写体を大きく写すことで背景が大きくぼけています。 外出先で、ズームレンズしか持ってないけどぼかして写真を撮りたい! そんな時におすすめです。 最後に、F値のポイントについてまとめました。 ぼけるから良い、ぼけないから悪い、ということはありません。 自分の見せたいもの、やりたい表現に合わせて調整していくことが重要です。 まずはオート撮影モードを卒業して、マニュアルモードで撮影してみましょう。